醤油と飲料が同じ船で運ばれる|キッコーマン×ネスレのRORO船共同輸送が示すCO2 52%削減の知恵

兵庫で配送するならアスファレス。株式会社アスファレス代表の荒川です。
今回は、キッコーマン食品とネスレ日本が連携し、RORO船を活用した関東〜関西間の共同海上輸送を開始したというニュースについてお伝えします。醤油と飲料という異なる商品を扱う2社が、往復で荷物を組み合わせることで空荷をなくし、CO2を約52%も削減する——この発想は、これからの物流の理想形を示しています。しかも兵庫県の高砂・姫路が輸送拠点に含まれており、私たちにとっても身近なニュースです。
結論からお伝えすると、「往路と復路を別々の会社の荷物で埋める」というラウンド輸送と、RORO船の活用によって、空荷ゼロ・CO2大幅削減・ドライバー負担軽減を一度に実現しています。
今回の共同輸送の概要
キッコーマン食品は2026年6月5日から、ネスレ日本と連携した海上輸送を関東〜関西間で開始しました。両社は往復で貨物を組み合わせる「ラウンド輸送」を導入し、空荷の削減と輸送効率化を図ります。
関東〜関西間の長距離帯でRORO船を活用した海上輸送を増やすことで、トラック運送と比較して1運行あたりのCO2排出量を約52%削減できる見込みです。輸送の手配は郵船ロジスティクスが全行程を担当します。
輸送の仕組み
「ラウンド輸送」が生み出す価値
今回の取り組みの最大のポイントは「ラウンド輸送」です。通常、片道は荷物を積んでも、復路は空荷(空っぽ)で帰ることが多く、これは輸送効率・コスト・環境のすべての面で無駄が生じます。キッコーマンとネスレは、往路にキッコーマンの調味料、復路にネスレの飲料を積むことで、この「空荷」をなくしました。
「行きも帰りも荷物を満載」が無駄をゼロにする
片道だけ荷物を運んで空で帰るのは、トラック1台分の輸送力を半分しか使っていないのと同じです。異業種の2社が手を組むことで、往復どちらも荷物を満載にする——これが空荷ゼロ・効率2倍の理想的な輸送です。
RORO船×ラウンド輸送がもたらす3つの効果
この共同輸送は、複数の物流課題に同時に応えています。
- CO2排出量を約52%削減——RORO船活用による環境負荷の大幅低減
- 空荷の削減——ラウンド輸送による輸送効率の最大化とコスト削減
- ドライバー負担の軽減——長距離区間を海上輸送に切り替えることで運転負担を減らし、2024年問題にも対応
兵庫県が共同輸送の重要拠点に
往路の終点は兵庫県高砂市、復路の起点は兵庫県姫路市。兵庫県は今回の共同輸送において重要な物流拠点として機能しています。地元・兵庫が、こうした先進的な物流モデルの舞台になっていることを誇らしく感じます。
軽貨物の現場にとっての意味
RORO船による海上輸送区間が増えても、港から各物流拠点・工場までの区間はトラックが担います。そして拠点に届いた荷物を最終的に店舗や消費者へ届けるのは、私たちのようなラストワンマイルの配送事業者です。幹線が海上輸送に切り替わるほど、その前後をつなぐ陸上配送の役割は変わらず重要です。
「協働」という発想は、規模を問わず応用できる
大手2社が手を組んで空荷をなくしたように、地域の配送事業者同士が連携することで、お互いの空車・空きスペースを有効活用できる可能性があります。「競争」だけでなく「協働」で効率を上げるという発想は、軽貨物の現場でも参考になります。
まとめ|異業種2社の協働が、空荷ゼロとCO2削減を同時に実現
- キッコーマン食品とネスレ日本がRORO船を活用した関東〜関西間の共同海上輸送を開始。週1回の往復輸送を計画
- 往路にキッコーマンの調味料、復路にネスレの飲料を積む「ラウンド輸送」で空荷を削減
- RORO船活用でトラック運送比CO2排出量を約52%削減。ドライバーの長距離負担軽減で2024年問題にも対応
- 兵庫県高砂・姫路が輸送拠点として機能。「協働で効率を上げる」発想は軽貨物の現場にも応用できる
株式会社アスファレスは、兵庫から「最後を任される会社」として、モーダルシフトや共同輸送が広がる物流の変化に対応しながら、その前後をつなぐ確実な陸上配送を担い続けます。海・陸が連携する物流の流れの「最後の一手」を、地元・兵庫から支えていくことが私たちの使命です。
株式会社アスファレス 代表取締役 荒川祐太
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